これらを見ると、逆行波の振幅が順行波の振幅に比べて小さい症例では、

流速の立ち上がりと圧の立ち上がりとの間に、先程述べた時間的なずれが

存在しないことが分かる。

 

逆行波の振幅が順行波の振幅に比べて小さいということはすなわち、単位

時間当たりに肺血管に吸収されるエネルギーの振動成分(=Eosc.)が大きい

いうことと同値である。

 

従って、Eosc.の大きい症例では、流量の立ち上がりから圧の立ち上がりま

での時間的なずれが小さい傾向があることが結論づけられる。