2003.7.3

フランス語 その後

 
  都内の仏語学校に通い初めて、7月でちょうど1年が経ち、中級クラスになった。
 私は勝負というものに全く興味がなく、人と競争して負けたところでほとんどへこんだこともない性格なので、いわゆる「頑張り屋さん」ではない。でも、好きなことに関しての「のめりこみ」が尋常でないので、頑張ってると勘違いされることもある。自分の好きなことを人に宣伝しようとか人を巻き込もうという気も全くないのだけど、好きなことについて話している私は、テンションが急上昇していて目の色が変わっているらしい。そういう一点集中型の妙な力強さが勘違いされる元かもしれない。
 だいたい、「そのことに興味があるかないか」っていうシンプルな気持ちで生きている私は気が楽。好きなことだけにアンテナが張り巡らされるから、興味のないことにはホントに感度が鈍くて、とっても偏っているのだと思う。それと鼻が利くというのか、「クンクンクン」と匂ってみて、「きっと、これ〜!」と分かると迷いがないので、習い事を始めると異様に長く続いてしまう。ピアノと書道を小さな頃から習っていたが、ピアノは仕事になったし、書道も10年は続いていた。大人になってからテニスを習ったときも、4年は続いた。ただ、茶道だけは、友達に付き合って通い始めたという自分の鼻で見極めて始めたものではなかったので、あ〜っという間に撃沈してしまって数ヶ月で終わっていた。
 そして今、私の嗅覚で感じとって勉強し始めた仏語に完璧にはまっている。フランス大好きなのに、去年の今頃まで、「Bonjour」「Bonsoir」「s'il vous plait!」、あとは数字の最初のほうくらいしか知らなかった(これは本当です)。ところが今は、フランス人の先生が普通に話す仏語を、だいたいの大意はわかるようになった。もちろん、単語はほとんど飛ばして聞いているようなものだけど。でも、何を言いたいのかとか、少し混み入った話もなんとなくわかるようになったし、面白い話のときは爆笑もできるようになった(雰囲気で笑っているわけじゃあないですよぉ〜)。これって、なかなかの進歩でしょ?
 NHKのフランス語講座を欠かさず見る。毎日やることは3つ。通勤時にMDに録音したフランス語を聞く、ほんの少しでもテキストを勉強する(発音も一緒にやってみる)、フランス語で書かれている本や雑誌を読む。・・・なんていう、語学を上達するためのノウハウみたいなのを1年間続けてみた。勉強嫌いの私が、こんなことを1年間飽きずに続けられたことが信じられない。でも、好きっていうことがいちばんのパワーの源。言葉を知ると文化ももっと分かってきて、今まで知らなかったフランスを感じることができるから余計に楽しくて勉強したい気持ちが止まらない。
 でも、話すことはまだまだ上手にできない。いちいち頭で考えてしまって、答えるのにとても時間がかかってしまう。そんなときに思い出すのは、2歳くらいの子。周りの人たちが喋っている言葉はなんとなくわかるけど言葉がなかなか出てこない。でも充分に喋る準備はできている・・・。今の私はきっと2歳くらいの子と同じなんだと思うと、よちよちと歩いている小さな子に「あ〜、同志!!」って思うような親近感が前にも増して湧いてくるのです♪